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映画「この世界の片隅に」公式サイト

応援コメント

順不同/敬称略

みんな、一秒もむだにするまいとスクリーンを観つめていた。「なんでもない日」、「なんでもない人」、「なんでもない場所」が、ほんとうに大切に描かれていた。

———糸井重里(コピーライター)

映画館を出る時、観る前の私の心に、ちょんと生きる歓びが上乗せされてるのが心地よかったです。のんさんの声の演技、すばらしかった!

———矢野顕子(音楽家)

地上からの視点で描き続けて、貫いているところ。
主人公のキャラクター、生き方にのんさんの声がとても合っていた。たましいが伝わり感じられる素晴らしいお仕事だと思いました。長く心に残る作品となりました。

———茂木健一郎(脳科学者)

劇場を出て何時間もしてから涙がボロボロこぼれてきてしまいます。

———スガ シカオ(シンガーソングライター)

停電の夜に、ロウソクの灯りのもとで母が語ってくれるようなお話は、国の歴史というよりも親戚の家族史だ。歴史に翻弄された時代にあった一つ屋根の下の生活は、時間を越えて私たちの物語になる。

———奈良美智(美術家)

通算4回目の「この世界の片隅に」を鑑賞して、あと何回劇場で観れるんだろうと思った。
劇場で性別も年齢も全然違う人たちと一緒に笑ったり泣いたりするって、改めて考えるとすごい体験だ。僕らのライブもそういう体験になれていますように。

———歌広場 淳(ゴールデンボンバー)(ミュージシャン)

昭和20年に向かう日本。絵を描くことが好きだった18歳の女の子が、何となく軍港、呉にお嫁に行って、次第に巻き込まれていく戦禍。さりげなくいじらしく、でもまさにこれが戦争。
「この世界の片隅に」のような、地味な、でも確実に生きる名もない人の姿を伝えて下さる作品を、高く評価する人々がいてくれる日本を、本当に嬉しく誇らしく思います。

———湯川れい子(音楽評論家・作詞家)

戦争という時代を懸命に、そして明るく生き抜いた一人の女性の物語。衝撃的なドラマでありながらも、全編から伝わってくる前向きな勇気。世界が大きく変化していく今だからこそ観て欲しい…とても心魅かれた作品でした。

———谷村新司(音楽家)

戦争を描いているのに、「うわっ悲しいな、戦争って怖いな」という印象をあんまり押しつけてこないんですよね。

———山里亮太(芸人)

のんさんの声、とても良かった。 すずさんそのもの。日常の美しさ。
懐かしくて温かい言葉と想いが、スクリーンからびしびしと心に。是非映画館で。

———西田尚美(女優)

参った。途中から泣けて仕方がなかった映画は初めてかもしんない。のんさんの声を聞くと、主人公のすずの孤独と脳内でシンクロして余計に泣けた。すごい、とにかく、すごい。

———鴻上尚史(劇作家・演出家)

「この世界の片隅に」の可愛さと強さと優しさよ。

———海野つなみ(漫画家 『逃げるは恥だが役に立つ』)

生活の中の「当たり前」が徹底的に描かれていて、その時代にある「笑い」も「恋愛」も「しがらみ」もこんな感じだったんだと日常がリアルに伝わってくる。

———川島明(芸人)

話題の映画『この世界の片隅に』を観てきた。軍港の呉を舞台に戦前戦後を通じて、様々な辛苦を乗り越え、明るく優しく健気に生きる一庶民の女性に心を打たれた!先日、行った広島の記憶が鮮明なうちに観られて良かった。心が重くなりがちな内容をアニメならではの優しい演出で、見事に表現していた。

———古谷徹(声優)

日本映画史に残る大傑作。5千億点!

———ライムスター宇多丸(ラッパー)

忘れたくない風景や思い。残しておきたい記憶。そういうものをフィルムに定着させたくて
人は映画を作り、映画を観るんじゃないか。
そんなことを思いながら見ました。のんさんもハマリ役で素晴らしかったですね。

———江口寿史(漫画家)

まるで自分がこの物語の登場人物になったかのよう。
エンドロールの最後の最後まで物語は続く。僕は涙を流す。悲しいだけではない。嬉しいというのも違う。色々な感情がない交ぜになった温かい涙。この世界の片隅に我々もまた生きている、という自負と感動。

———黒沢薫(ゴスペラーズ)(シンガー)

あの時代の生活のディティール描写がすごい。
原作者と監督はだいたい僕と近い世代のようだけど、よくあそこまで調べて作れたな…と脱帽。

———会田誠(美術家)

水彩や鉛筆、チョーク絵の表現も美しくそして残酷。
とても五感を刺激される映画でした。映画館で観てよかったです。

———ひうらさとる(漫画家『ホタルノヒカリ』)

空の高さ、雲の大きさ。そして、音の力。
長く伝わっていくことになるだろう名作。のん、以外考えられない適役。
素晴らしい演技。

———犬童一心(映画監督)

この世界の日常は、すずさんの世界と地続きなんだ――。
彼女たちが生きる姿を通じて、時代を超えた共感を育んでくれる。
素晴らしい演技。

———荻上チキ(パーソナリティ)

野の花、雲、虫、画面の隅々、一瞬ごとに深い思いが込められ、観るたびに層がめくれて、新しい物語が見えてくる、何度でも観るべき映画です。

———町山智浩(映画評論家)

評判どおりの名作だった…。
センター街歩いている自分が夢のよう。まだぼーっとしてる。劇場行けてよかった…

———二ノ宮知子(漫画家 『のだめカンタービレ』)

基本、アニメは苦手だけど、全くもって気にならずどっぷり。
大戦の中の日常が押し付けがましくないぶん、グッとくるなぁ。

———大久保佳代子(タレント)

緻密に調べ上げた上で、現実とファンタジーを同時に、そしてその境界を曖昧なままにするのが片渕監督の凄さ。
誰も真似できないと思う。

———松江哲明(映画監督)

観たときにこの映画の役に立ちたいと思った。
片渕監督はこの作品で海外でも、日本を代表する監督になる予感がします。

———いとうせいこう(作家・クリエーター)

主人公すずのキャラクターがとてもいい。そしてのんちゃんも。
悲しいエピソードもあるが、淡々と描かれていて、それが余計に強く胸に来る。

———いのうえひでのり(劇団☆新感線 主宰・演出家)

自分が生まれる前の出来事であるにもかかわらず、どこかでこの映画は、どう言葉にしていいかわからない僕らの今現在をも語っているようにも思え、だからこそ、これだけの共感を得られたのだと思います。
歴史を大きな出来事の連なりで見るのではなく、一人一人のささやかな日常の集積としてとらえること。そんな視点を可能にしてくれたすずさんの声が、「あまちゃん」でご一緒したのんちゃんだったのも、本当に嬉しく、こころから彼女に「おかえりなさい」と言ってあげたいです。

———大友良英(音楽家)

冒頭から何故か涙腺を刺激され、笑って息を飲んで、観終わった後は道行く人に幸あれと思ってしまうような映画。

———ゆうきまさみ(漫画家)

すばらしかったです。どんなに悲しいときも、ユーモアを忘れない人々の描き方が特に。

———万城目学(作家)

宝物みたいな映画です。すずさんあんた最高。笑い飛ばすぞ。生活するぞ。生きまくるぞ。

———ダイノジ大谷(芸人・DJ)

戦争という題材でありながら女性の優しさ、強さ、可愛らしさ、友情を描いた映画でもあるんじゃないかな。泣くポイントがいっぱいあるけど泣くのがもったいない最高の映画。

———田島貴男(オリジナル・ラブ)(ミュージシャン)

私たちは今まで日常があることに思いをはせていなかったのかもしれない。

———堀潤(NPO法人「8bitnews」代表・ジャーナリスト)

久しぶりに見た、原爆ドームは全く違って見えました。
この世界の片隅にを見た後で、気がつけたのかも知れないですが、中に一輪の花が咲いてました。タンポポでした。少し時間をもらって一人にさせてもらい、眺めてました。

———椎木里佳(経営者)

今すぐもう一度観たい。あの町や海や畑を見に行きたい。
やばいまた泣きそうだ。

———吉田戦車(漫画家)

かねてから悲しみだけで戦争の悲惨さを伝えるのには限界があると思っていました。
この映画を見て、笑ってほのぼのして、、、戦争は悲惨だ。

———伊集院光(タレント)

日本人の誰もが見なくてはいけない映画。
戦争が日常になっている時代でも、人は生きて愛し合うことを教えてくれる。そして希望は必ずあるということも。

———林真理子(作家)

私が今までの人生で観たなかで、もっとも素晴らしいアニメーションである。
この作品は、新しい感動を与えてくれた。いまの時代が呼び寄せた、まったく新しい感動だ。
これまでに自分が「感動」と思っていたものが色あせてしまうほどの驚きで、目を開かせてくれた作品である。

———三枝成彰(作曲家)

昼も夜も爆撃がくり返され、家も学校も山も海も焼かれ、たくさんの人々が毎日、虫ケラのように死んでいった時代に生きた「すず」という少女の物語。
そんな地獄のような戦時中なのに温もりのある人間の心を持ちつづけ、絵を描くことを
やめなかった「すず」にワシはすっかり恋をしてしまったよ。

———ちばてつや(漫画家)

人生とは複雑で、生きてることは素晴らしく、かつ哀しいものです。
今年出会ったすべてのドラマ、映画、芝居の中で、一番胸打たれたのが、
この作品でした。原作者と監督の、人間を多面的に描く哲学と、
アニメーションならではの、攻めた表現に脱帽です。

———大石静(脚本家)

ぜひ、劇場でごらんになっておいてください。
イマ、ですよ!!
なぜ劇場で観なかったと、あとで後悔しますよ。
公開と同時に古典になる作品なんて数十年に一作ですから。

———梶尾真治(作家)

死ぬことがあたりまえ……あのシーンはついこの間本当にあったこと。
観る前の想像をはるかに超えて、ぐらぐらと揺さぶられました。

———本上まなみ(女優)

近いようで遠いようで近い、
リアルに想像すらできない時代を、
丹念に丁寧に描いた温かく美しい映像世界。

まるでタイムスリップして、
本当にあの時代を生きてるような気持ちになりました。

いつもそこにある日常、
食べて寝て笑って泣いて時に絶望して、
でも何があろうとも人は生きて前に進んでいく。

どこまでも優しくどこまでも強く・・・

こうして生きていることを、
身近にいる人に感謝することを、
普段忘れがちなことを思い起こさせてくれる作品。

ただただ素晴らしい。

———北村龍平(映画監督)

見終わった後でじわじわ来ます。淡々としている分、心に重く残ります。のんで正解!と思いました。激しい戦闘シーンなんかなくても戦争の残酷さをリアルに感じることができる名作やと思います。素晴らしかった!

———なかじましんや(CM演出家)

ひとことで言って、大感動です。すずさんを私の母親と重ねあわせて、しっかり感情移入してしまいました。描かれている時代が自分の幼い頃に近いため、「うん、うん、そうだった」とうなずく場面が多く、しっかりした時代考証ともあいまって、安心して見ていられます。コトリンゴさんの音楽も、出しゃばりすぎず、引っ込みすぎない。その絶妙のバランスに好感が持てました。
この映画の登場人物は皆、あの時代の非日常的・悲劇的な状況下でも、けっして怒りを露わにはしません。肩をいからせることも、目も吊り上げることもしないで生きています。その姿に、何につけ声高に主張し過剰に反応する昨今の世情に向けた、強いプロテスト(異議)を感じました。本当に強いものとは何かを考えさせる作品だと思います。

———服部克久(作曲家)

憲兵に怒られても、配給が少なくなっても、彼女は笑顔で柔らかに生きていた。
のんさん演じるすずが心の中に住み着いてくれたから、きっと節目節目で彼女たちの生き様を思い出せるだろう。
その度、私は精一杯生きて戦って日常を続ける力が湧くのだと思う。

———犬山紙子(イラストエッセイスト)

これから戦争を語り継ぐにあたって、とても大切な映画が誕生した。
空襲のシーンは、これまで見てきたどの映画よりリアル。ついにそれがどういうものであったかがわかった。

———塚本晋也(映画監督)

息を呑む傑作――。
『君の名は。』に比するアニメ表現の豊さ。『火垂るの墓』に比する哀しさ。『あまちゃん』に比する愛おしさ。主人公すずさんの声を当てた女優のんさん主演の大傑作として消えることなく千年先もこの世界の片隅に燦然と輝き残るだろう。

———水道橋博士(浅草キッド/漫才師)

久々に、様々な考え事の根幹でエネルギーとなってくれる作品に出会えた。本当に幸せだ。
この漫画作品がアニメーションになって本当に良かったと思う。
映像を見ていると、1秒1コマの描写全てが見過ごせない残像となって脳裏に焼き付いた。
戦争を描いた映画や文学や漫画作品は数多くあるが、どれもだいたい残忍さや悲劇性などを強調しすぎてしまう。
だがこの作品では情動的表現が抑えられ、何の強調もやりすぎもない。表現者による思想の押しつけもない。戦争という現象があった現実と向き合う、そんな意識のみが浸透する。
原作のこうのさんにせよ、アニメの片渕監督にせよ、すずの声をあてたのんさんにせよ、戦争を直接体験していない世代の人達が、戦争というものをこれほどまでに身近に表現ができることに、本当に驚いた。
作り手の真っ直ぐな思い入れと情熱が、観る人の中で普段埋もれている感性を刺激し、動かす。これは優れた表現者にしかできないことだ。
だから、この作品に携わった方達の、あらゆる感受性の経験値の高さが伺える。のんさんの声も、そういった意味で強いエネルギーと説得力を持っていて、本当に圧巻だった。
ハリウッドがどれだけ巨額を掛けて戦争を表現してみても、この作品以上に私たちに「告げて」くるものはないだろうと感じた。

———ヤマザキマリ(漫画家)


ヤマザキマリ様にはブログでもご紹介いただいております。
戦争中の普通の日常生活を描いた、優しくてとても悲しくて、愛らしい作品。すずさんという主人公は、あまりに言葉で語らない。他の登場人物たちの登場の意味も前後のストーリーも、説明が少ない。まばたきを忘れるくらい、すべての1秒の意味を考えさせられる。それが私たちがこの時代を理解するということなんだと思う。この映画は、今の時代を生きるすべての10代20代のすずさん世代にこそ、見て欲しいと強く思った。

———今村久美(NPO法人カタリバ 代表理事)

終戦記念日に毎年テレビ放映されるべき、日本人のアイディンティの形成に資するような、語り継がれる作品だと思います。価値観が一辺倒のメッセージ性の強い作品とは一線を画し、鑑賞するときの環境や立場、そして年齢の違いによって感じ取ることが異なり、かつ受け取り手に委ねられているところが広く、不朽の名作となり得る器だと思います。

———山内康裕(マンガナイト/レインボーバード合同会社 代表)

原作のファンなので映画化発表の時から楽しみにしていましたが、予想をはるかに超え、アニメとしての美しさ、物語の力に圧倒されました。
観たあとに残ったのは悲しみではなくて心の温もり。
大げさでなく、この世界のすべての人に見て欲しい映画です。

———小玉ユキ(漫画家)

この「片隅」に生きる市井の人々の暮らしが、心の「ど真ん中」に残って、離れない。
永久に語り継がれるべき、大傑作!!!!

———伊賀大介(スタイリスト)

目で視て耳で聴く、新たな「戦争中の暮しの記録」が生まれた。一つの片隅、普通の人の普通の生活の、なんと壊れやすいこと!
映画館でたっぷり泣いたら、立ち上がって外へ。私たちには守るべき大切な暮らしがある。

———澤田康彦(「暮しの手帖」編集長)

普通の人が戦争に行き、残された人も普通に生きていく。
市井の人は淡々と明日に生きていくしかない。
空襲警報も慣れが続くとオオカミ少年となる、、、。
そして、人々が靴で踏まれる蟻のように、普通に死んで逝く。
それが本当のあの戦争の酷さだったのだろうか、、、。
非日常が日常になっていく。
今も、この世界の片隅でそんなことが起こっている。

アニメであることを忘れ、自分もその中に生きている一人の様な気になり引き込まれて行ったら、突然自分の声が聞こえて現実に引き戻された。

祖父の代から数えて三代目澁谷天外の名を継ぎ、松竹新喜劇で役者を生業にしてきたが、友人の誘いで初の声優として参加させていただきましたが、一言出演でしたので「ウォーリーを探せ」状態。どれが私か探してみて下さい。

しかし、こんな素晴らしい作品に声をかけて頂き感謝です。次はもう少し出して下さい。

———三代目澁谷天外(松竹新喜劇代表)

声優「のん」が、とんでもなく素晴らしいと思える映画でした。彼女は「この世界の片隅」ではなく、ど真ん中で活躍するべき存在だし、そうならなきゃおかしい。

———吉田豪(プロ書評家、プロインタビュアー)

みなさんがいるこの世界の片隅にすずさんも暮らしています。
ぜひすずさんに会いに行ってください。
そして一緒に生きてください。

———青木俊直(漫画家)

心が震えました。 優しい、絵とキャラクターと音楽ですが・・・。すごい映画でした!
すずさんののん。
声優の仕事はテクニカルだと思いますが、きちんとマイクの前に立ったんでしょうね。
素晴らしかったです!

———尾美としのり(俳優)

第二次世界大戦下の広島から呉に嫁ぐヒロイン・すずの日常生活を軸に、
貧しくもたくましく生きる市井の人々の姿を淡々とだけどリアルに描く、今までにないタイプの戦争映画ですね。
これは文句なしの傑作だ!

———大槻ケンヂ(筋肉少女帯)

のんさんがアニメーションに息を吹きこんでいるのではなく、まるでアニメーションがのんさんを描いているようです。本当に切実な作品でした。生み出してくれてありがとうございました。

———峯田和伸(銀杏BOYZ)

原作とこれほど相思相愛のアニメはいまだかつて見たことがない。自分の中の「思春期」がすり切れてしまう前にこの作品に出会えたことに感謝。
恐るべき精度で重層的に描かれた「あの時代」「この片隅」の愛おしき日常。そこから世界中のあちこちにいる「すずさん」に思いをはせてみること。たとえばシリアや南スーダンにも、たったいま、まちがいなく存在する「片隅の日常」を想像すること。そう、私たちには「想像力」が、「日常を生きる力」がある。
「戦争」に抗する二つの力がある。この映画は、私たちにもそんな力があることを想い出させてくれる。
懐かしいのに鮮烈で、愛らしくも力強い、そんな新しい古典の誕生である。

———斎藤環(精神科医)

「面白かった!」「感動した!」原作を読んだ人は皆そう言うのだけれど、
「何処に・どんな風に感動したのか」の答えは本当に人それぞれで一致することがほとんどない。
きっと読者の感情を「あそこに連れて行こう」なんていう作られた物語じゃないからだと思う。
だからこの映画版も、片渕須直監督の、この原作を読んだ答えなんだ。
そして僕はこの映画でさらに自分なりの答えを探すのです。

———北崎拓(漫画家)

鑑賞後、すぐに言葉にするのは難しい。正直、言葉にならない。それは語りたいものが多すぎる、からであり、初めてアニメで見た表現に対してこちらも常套句で返したくない、からであり、そもそも言葉で伝えきれないものを絵で見せられたから、でもある。
片渕監督も、主演ののんさんも、原作のこうのさんも、リアルの戦時を生きた人ではない。いろいろなものを見て、取材して、学習して、その時代を生きた人の日常を、人生を体験したのだと思う。人はそういうことが出来る。体験した彼らが最高の表現をしてくれたので、映画を見る者もまた、その時代を体験することができた。
よく作っていただいた。まずはそう言いたい。
個人的には音が衝撃的だった。オタク的な話になるが、戦闘に関わる音、飛行機の爆音とか、機銃の音とか、爆発音とかどの音も聴いたことがない音だった。おそらくアリモノでなく新録なのだろう。安易に音をつけていない。
画面の片隅に一瞬だけ映る動物たちの描写にも感じ入った。
すずさんが追うサギ以外にも、カブトムシやトンボ、鳥や猫などあらゆるところに生き物が描かれていた。植物も同様。彼らもまた「この世界」の構成要素として「等価」なのだ。「等価」なもので世界は満ちており、この映画もまたそうなっている。
画面の隅々まで見過ごすことができない作品だ。

———とり・みき(漫画家)

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