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映画「この世界の片隅に」公式サイト

インタビュー

公開記念!のんさんスペシャルインタビュー

  • Q.まずはオファーを受けた時の心境をお聞かせください。
  • ーーすごく本当に、とんでもなく嬉しくて、なんか地面からふわっと浮いちゃいそうなくらい嬉しかったです!
  • Q.なぜこの作品に挑戦しようと思ったのでしょうか?
  • ーー映像を見させていただいたり、原作も読ませていただいて、すごい映画だと思ったので、ぜひやりたいと思いました。

  • Q.原作を読んでどんな感想を抱きましたか?
  • ーー私は、戦争や暴力の描写が嫌いで苦手で、目を向けないで拒んでいたところがありました。(戦争は)非日常なもので別次元のものと思っていたのですが、原作を読ませていただいて、日常と隣り合わせに戦争があったのかもしれないなと感じて、今まで拒んできたものに目を向けてみようと思いました。
  • Q.アフレコはいかがでしたか?
  • ーー別世界だなというのを痛感しました。体全部を使って演技をする時は、直接皮膚感を何も考えずに使えるのですけど、声だけでそれを全て表現するのは難しくて、全然違うなと思いました。すごく楽しかったです。
  • Q.アニメの世界の中に入った印象は?
  • ーー映像を見させていただいた時に、セリフが入っていなくても絵だけですごく泣けてくるというか、ここに声をのせていくのは簡単じゃないなと、心して挑んでいます。
  • Q.実際に演じてみて、好きなシーンやセリフなどがあれば教えてください。
  • ーーいっぱいあります! 周作さんと痴話げんかするところとか。最初は違うことで怒っていたのに、靴下のことまで文句言いだしたりとか。ハゲを隠しているところとか。あとは、径子さんに着替えを手伝ってもらっているところとか。セリフは広島弁の「うちゃー」とか「ばれとりましたか」とか可愛くて、いいなと思いました。
  • Q.広島弁でのお芝居はいかがでしたか?
  • ーー難しいですね(苦笑)。標準語でいけちゃうところとかあるんですけど、言葉自体は「何々しとる」とか関西弁っぽいところもある。なのに、イントネーションは標準語、みたいなところがあったりして難しかったです。でも可愛いなと思ったので、頑張ってしゃべりました。

  • Q.アフレコ中に苦労したこと、楽しかったことは何でしょうか?
  • ーー最初はすごく難しくて、どうしたらいいんだと悩んだんですけど、やっていくうちに絵に息を吹き込むというのが楽しくて。あぁ、声優さんはこういうことをされてたのかと思うと興奮しました。
  • Q._すずさんを演じるにあたり、役作りで意識されたことは何でしょうか?
  • ーー戦争っていうものに嫌悪感を全面にだしている感じではなく、普通にしっかりと生活しているところをすごく大事に意識しました。以前、「ポンピドゥー・センター傑作展」で「Home Sweet Home」という作品をみたのですが、それがガスマスクを敷き詰めた作品で、説明書きに「戦争が日常化してしまっている世の中へのアンチテーゼとしてこの作家は作ったのだ」というのが書いてありました。
    原作を読ませていただいた時に、その作品の事が頭に浮かびました。戦時下にいた当時の作家さんがみせてくれていました。やはり日常の中にそういうものが降ってきたんだというのを思って、その感覚を頼りに探っていきました。
  • Q.すずさんはどういう女性だと思いますか?また、ご自身と共感することはありますか?
  • ーー感情が沸きたった時に、がーって絵を描いていく感じがすごく共感しました。すずさんはぼーっとしていると言われながらも、パワフルでポジティブなところに共感しました。劇中ですずさんがやっているような着物のリメイクにも挑戦してみたいです。

  • Q.すずさんは戦時中でありながらも日々を楽しんで生きていますが、何かやってみたいと思ったことはありますか?
  • ーー実際に着物からもんぺを作ったり、野草でごはんを作ったりとかやってみたいなと思いました。すずさんが一生懸命なんだけど、すごく楽しみながら節約したり、リサーチしているのを見たら、とてもおもしろそうと思いました。
  • Q.周りのキャラクターについてうかがいます。すずさんを取り巻く女性が魅力的ですが、彼女たちについてはどう思いますか?印象的なシーンやキャラクターなど教えてください。
  • ーーみなさんとの関係が素敵で好きなんですけど、私は結構リンさんとの関係が素敵だなと思います。好きです!(リンさんといる時は)すずさんが一番、素でいられる気がします。奥さんになって主婦としての仕事をしなきゃと必死にやっているすずさんですが、でもまだまだ子供のすずさんがいて、その子供の部分がリンさんといる時は素直にでている気がして、そこが好きです。

  • Q.脇を彩る男性陣も魅力的です。周作と哲の間にいるすずさんを演じていかがでしたか?
  • ーーすごくおもしろいのが、客観的にみるとすずさんは二人の間で揺れ動いているように見えるんですが、哲さんの元に送り出した周作さんにも腹を立てたけど、夫がいる身の自分と男女の仲を作ろうとした哲さんにも何でそんなことするんだと怒りを感じているんだという誠実な人なんだなって思いました。その監督の解釈がとても好きです。どっちも大切にしているけど、怒っちゃうすずさんがいいなと思いました。
  • Q.片渕監督とのお仕事はいかがでしたか?
  • ーー刺激的でした。その哲さんとの部分を私も悩んでいるところがあったのですけど、監督から伺って納得して。おもしろいお話をたくさん聞けて。私がしつこくたくさんの質問をさせていただいたのですけど、とことんそれに付き合ってくださって、全てに答えをくださって、すずさんの頼りになりました。
  • Q.『この世界の片隅に』はクラウドファンディングで製作が決定した作品ですが、こういう作品に関わることになった今の気持ちをお聞かせいただけますか?
  • ーー観たい映画を一緒に制作していくという、応援してくださってるみなさんがこの映画を一緒に作っているというのが本当に素晴らしいことだなと思います。私もそこに参加させていただけることがすごく嬉しいです。

  • Q.コトリンゴさんの「悲しくてやりきれない」を聞いた感想はいかがでしたか?
  • ーーコトリンゴさんの手によって映画の世界に溶け込む音になって流れていて、あの景色に流れてくるのが、心の中に直接呉の広島の当時の映画の中の空気に触れた気にさせてくれるような感じで素敵でした。
  • Q.本作を楽しみに待ってくださっている皆さまにメッセージをお願いいたします。
  • ーー普通でいられる事が幸せだなあと思わせられる作品だと思うので、そういう部分を感じていただきたいなと思います。そして、是非ご家族の方を誘って見ていただきたいです。大切な感覚を一緒に共有出来ると思うんです。

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