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映画「この世界の片隅に」公式サイト

ニュース

2015.05.21

日向寺太郎監督から、応援メッセージをいただきました!

『この世界の片隅に』の制作を応援していただいている皆様からの応援コメント第5弾は、映画監督・日向寺太郎さんです!

 

日向寺太郎監督コメント

『この世界の片隅に』を読んだ。主人公のすずが何とも魅力的である。精一杯生きようとする姿に心打たれた。戦中を主な時代にし、生活の細部まで丹念に描かれていて、一つの時代を知るとはこういうことかとも思った。

片渕須直監督によってアニメ映画化の準備が進んでいると聞く。なぜ今、戦中を描くのか。奇しくも戦後七〇年、戦後生まれが約八割になった。もちろん片渕監督も原作者のこうの史代さんも戦後生まれである。七〇年は遠い昔かもしれない、しかし、あの時代を経て、現在の私たちの生活があることをこの作品は教えてくれる。私たちが失ったものは何か、私たちが得たものは何なのか。そこには、現在を、さらには未来を見るために過去を見つめているのだという、静かだが力強い視線がある。生き生きとした登場人物たちが片渕監督たちの手によって動き出すのをぜひ見たいと思う。

クラウドファンディングで出資を募るという。戦争を体験していない世代が戦中を描く、新しいアニメの誕生を心待ちにしたい。新しい酒には新しい革袋が必要なのだ。

 

■日向寺太郎

映画監督。片渕監督と同じ日本大学芸術学部映画学科出身で、今も講師として同僚。原爆をテーマにした『父と暮せば』の黒木和雄監督に師事し、黒木監督の没後『火垂るの墓』(実写版)の企画を引き継いで監督した。代表作『爆心 長崎の空』。

 

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